ジュード・ロウ


『クロコダイルの涙』

1998年、イギリス

 

監督 『レオン・ポーチ』

主演 『ジュード・ロウ』 ヴァンパイア役

 

女性ばかりを狙うヴァンパイア。ナンパし、虜にした上で、最後に生き血を吸い命を奪う!

 

彼はヴァンパイアとしては珍しく、医療施設で研究者として働いており、激しい感情(怒り、恨み、悪意等)を抱く事によって血液中にケッショウが出来るメカニズムを調べている。

 

劇中で彼は、相手の生き血を吸った後、何やら棒状の赤いものを苦しそうに吐き出したり、時々苦しそうにしている事が有るのだが、

 

映画終盤で彼は語る...

 

『感情は物質なんだ!それを血液が運んでいる』

『僕は愛で生きている、愛が必要なんだ!』
『でも誰もが最後の瞬間には恨みばかり感じてる...』
『それが、僕の体を蝕む...
理想の女性に会えたら、もし、彼女が僕を完璧に愛してくれたら、そしたら楽になれる...』

 

ここで、3つの謎が1つの線へとつながる...

 

彼は理想の女性を見つけ、生きながらえる事は可能なのか?
それとも...

 

いずれにせよヴァンパイアにハッピーエンド等ないのだが。

 

若い頃みたんですが、意味不明な映画でした。でも愛が何なのか分かると、この映画のなぜ?な部分も分かってくる。

 

何回見ても謎が解けない方の為に、解説しておきます。以下の文は観賞した後に読んで下さい。

 

 

3つの謎(重要なキーワード)

①ヴァンパイアが血液の研究をしている

②血を吸った後、なぜか苦しんでいる。

③終盤で語られるセリフ(感情と血液の因果関係、恨みが僕を蝕む)

 

以上3つのキーワードから導き出される答え、それは

 

ヴァンパイアは血を吸わなければ生きてはいけない。しかし自分に対し恨みを持った人間の血は、吸った後固まってしまい、毒となる。だからヴァンパイアである自分を、心のそこから愛してくれる人の血を吸うことでしか、生き続ける事は出来ないのだ。

その為、理想の女性を追い求める傍ら、それを科学の力で解決できないものか試みている。

 

 

(2012年7月21日、土曜日編集)