レ・ファニュ著『吸血鬼カーミラ』

タイトル:吸血鬼カーミラ
ISBN978-4-488-50601-8 C0197
1970年4月10日(初版)
2012年1月27日(44版)(僕が所有しているのはこの44版)
著者:レ・ファニュ
訳:平井呈一
 
【収録内容】
タイトルは『吸血鬼カーミラ』だが、レ・ファニュの小説が全部で7作記載されており、『吸血鬼カーミラ』は最後に書かれている。

最後に、本書に収録されている小説の簡単な解説や、著者の簡単な経歴等が少し書かれております。
 
【解説・感想】
短編で、1日も有れば十分読めてしまうほどの文量しか有りませんが、有名な吸血鬼小説の一つだけ有って、内容は濃いです。

 

主人公のローラが、自分の身の回りに起こった過去の出来事を書き綴った、手記の様な感じの構成に成っていて、主人公に成った気分になれ、物語の雰囲気が十分伝わって来ました。

 

翻訳が関西弁でしょうか、聞きなれ無い奇妙な表現が幾つも有り、その箇所の意味が分からないので、そこが残念です。

 

【簡単なストーリー説明】
とある理由で、カーミラと言う名の美少女をしばらく預かる事となった親子(父と娘ローラ)が居た。

 

カーミラは、同性愛の性癖が有り、それも相まって、ローラは幾つかの奇妙な体験をし、次第に体調が悪く成って行く。

 

そうこうしている間に、以前来る筈だったスピエルドルフ将軍が来客するのだが、彼は本来の目的とは別の要件で来たのだった。

 

話を聞くと、愛娘がミラーカと言う女吸血鬼の手に掛かり絶命したのだと言う。しかも、その時おきた一連の奇妙な出来事が、今回ローラの身に起きた事に酷似しているではないか...

 

その為、危機感を更に増したローラの父とスピエルドルフ将軍、そして、何故か吸血鬼に詳しいヴォルデンベルグ男爵等が、吸血鬼退治に乗り出す。

 

 

(2013年2月18日、月曜日編集)